日本刀・歴史

【日本の歴史】『疱瘡』(天然痘・痘瘡)を超分かりやすく解説します!!

(この記事は3分で読めます)かつて世界中で猛威を振るった病、『疱瘡』(ほうそう)を簡潔かつ明瞭に説明いたします。ぜひ読んでください!!

疱瘡とは?

疱瘡(ほうそう)は『天然痘』(てんねんとう)、痘瘡(とうそう)とも呼ばれるウイルス性感染症でして、紀元前から世界中で猛威を振るってきました。致死率が20%から50%と非常に高く、40℃を超える発熱と、顔や手足を中心に全身に膿疱が生ずるのが特徴です。日本には『感染症法』という法律がありまして、危険度によって感染症を五つに分類しています。天然痘は『一類感染症』という最も重篤なカテゴリーに入っていまして、インフルエンザが『五類感染症』、SARSが『二類感染症』ですから、いかに危険な病かわかりますよね

天然痘ってどこから来たの?

元々野生動物のウイルスでしたが、それが進化して人間にのみ感染するようになった、というのが通説です。牛や猿も似た症状になることがありますが、元はラクダのウイルスではないかといわれ、日本では6世紀に唐や新羅(中国や朝鮮半島)からもたらされたといいます




天然痘の撲滅

そんな天然痘ですが、今ではまったく聞かないですよね。何故ならワクチンによって撲滅したからです。ワクチンとは弱体化した病原のことでして、『毒を以て毒を制する』といいますか、脆弱になった病原体をわざと接種することでその病気の免疫をつけるのです。そして、人類史上初めて開発されたワクチンが『天然痘ワクチン』です

一度天然痘にかかった人は、その後かからない』この事実は大昔から世界中で知られていまして、天然痘を生き延びた人のカサブタをわざと別の人につけることで、免疫を獲得する方法が行なわれていた地域もありました。しかし本当に症状が悪化して、亡くなってしまう方もいたそうです。天然痘は日本ではひたすら「かかりませんように」、「軽く済みますように」と祈るしかなかったといいます

※赤い色が天然痘に効くという迷信があり、赤べこは天然痘除けに作られた郷土玩具です

治療の風向きが変わった

時は流れて産業革命後の1796年、イギリスの医師エドワード・ジェンナー牛痘(ぎゅうとう・牛にかかる天然痘のようなもの)の膿を子供に接種させた後、天然痘の膿を接種させると、天然痘が発病しないことを発見しました。これが天然痘ワクチンであり、人類に予防接種』という概念を生んだといいます。この方法はヨーロッパ中に広まり、日本にも伝来します

日本人も、ただ天然痘にやられていたわけではありません。研究を重ね、天然痘と戦い続けて来た人たちがいました。しかし本格的に天然痘を制圧できたのは明治時代だといいます。幕末にはヨーロッパとの貿易があったため、牛痘ワクチンが輸入され、日本各地に予防接種が広まっていきました




現在、天然痘は……

20世紀中盤には、先進国で天然痘の発症例がなくなりつつありました(日本でも同様です)そしてついに1980年、WHO(世界保健機関)は「天然痘は根絶された」と発表します。『人に感染できなくなる』と、『人にしか感染できない』天然痘は生きていけないとされ、現在では天然痘ウイルスは世界に存在しないといわれています。天然痘は激烈な症状を引き起こす病魔ですが、

  • 人にのみ感染する
  • 有効なワクチンがある
  • 発症が肉眼で判りやすい
  • 長期間に渡る感染をしない(潜伏期間が1、2週間ほどで、快復に向かう場合は2、3週間程で快復する)

と抹殺できる条件が揃っていたんですね。こうして 数千年に渡り人類を苦しめた天然痘の恐怖は去り、今では昔話に登場するようになったのです。天然痘に限ったことではありませんが、現代は先人たちの努力と研究の成果によって感染症のリスクが減らされ、パンデミックが抑えられています。私たちはすごく幸福な時代に生まれているのかもしれませんね(^^)




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遊羽
天華百剣が大好きでブログを書き始めました!!